雷神

雷神

菅原道真と雷神

雷神(らいじん)は、よく風神と対で描かれますが、日本の民間信仰や神道における「雷の神」です。

「雷様(かみなりさま)」、「雷電様(らいでんさま)」、「鳴神(なるかみ)」、「雷公(らいこう)」とも呼ばれます。

菅原道真は死して天神(雷の神)になったと伝えられます。

民間伝承では、おそれ敬う気持ちと親しみをこめて、一般に、雷神を「雷さま」と呼びます。

雷さまは落ちては人のヘソをとると言い伝えられています。

日本の子どもは夏に腹を出していると、「かみなりさまがへそを取りにくるよ」と周りの大人から脅かされます。

これは子供が腹を冷やさないようにするための知恵だったともいえるでしょう。

くわばら

雷さまから逃れるための方法は、蚊帳に逃げ込むとか、「くわばら、くわばら」と唱えるとよいなどと言われます。

昔の人の考えたことであり、科学的に実証できるかどうか定かではありませんが、蚊帳の話はある程度説明できます。

落雷した雷の電流は建物の構造体を伝わって走りやすく、部屋の中央に吊られた蚊帳を走ることはめったにないと考えられるからです。

「くわばら」については科学的根拠は乏しいようです。

菅原道真は都を恨みながら死んで雷神となり、都に雷を落とすわけです。

しかし、道真が恨んでいないところ、すなわち道真の領地ならばおそらく道真は雷を落とさないであろうと期待して、「くわばら」と唱えれば良いと伝えられたたわけです。

「くわばら」とは「桑原」のことで、道真の領地だったからです。

神話

wikipediaでは次のような内容で記しています。(原文はこちらをご覧ください)

『古事記』に記された神話の中では、妻の伊邪那美命を追って伊邪那岐命が黄泉(よみ)の国に下った際、伊邪那美命は黄泉の国の食物を食べたために黄泉の国から出られなくなっているのですと話しました。

しかし自分を追って黄泉まで来てくれた伊邪那岐命の願いを叶え、地上に戻るために黄泉の神に談判すると言って御殿に戻りました。

その後に何時まで経っても戻って来ない伊邪那美命の事が気になって、伊邪那岐命は櫛の歯に火を点けて御殿に入って行きました。


そこで伊邪那岐命は凄まじい姿の伊邪那美命を見てしまいました。

伊邪那美命の体にはウジが集まり、頭に大雷神、胸に火雷神、腹に黒雷神、女陰に咲(裂)雷神、左手に若雷神、右手に土雷神、左足に鳴雷神、右足に伏雷神の8柱の雷神(火雷大神)が生じている姿を見たのです。

伊邪那美命の変わり果てた姿に恐れおののいた伊邪那岐命は黄泉の国から一目散に逃げ出しました。

しかし、醜い姿を見られた伊邪那美命は恥をかかされたと怒って、黄泉の国の醜女に伊邪那岐命を追わせました。

伊邪那岐命はそれを振り払いましたが、伊邪那美命は今度は8柱の雷神に黄泉の軍勢を率いて追わせたとなっています。