風習

風習

風習とは

風習(ふうしゅう)というのは、その地域など土地ごとに存在する社会生活上のならわしやしきたりのことです。

風俗習慣と言うこともできます。

ひとつの行為伝承です。

風習は、地理や歴史、その地域の産業の違いなどによって、単に潜在的な行為伝承にとどまらず、人々の行動や思考パターンに影響を与えることもあります。

歴史学、民俗学の研究対象として、風習が学術的に取り上げられることもしばしばです。

風習と文化の違い

風習は、文化という概念に比べ、より狭い地域での特徴を指しています。

風習がより多くの人々に受け入れられ、様々な地域に通用するようになりますと、それは文化となります。

例えば結婚制度において郡部と都市部とでは「家」という概念に差があります。

郡部では「家」の概念が強く複数世代の同居やそれらの役割の分類が根強く存在しているのに対して都市部では薄れていいます。

このように、「家」という概念は限られた地域にのみ通用するものであり、風習と定義されるわけです。

地方や都道府県、国家単位での共通概念は文化と定義されます。

文化

テレビを見ることや携帯電話を使うことは日本中どこに行ってもありふれた存在になっています。

これは、「家」という概念の地域よりも広い地域に通用します。このように広い地域における共通した生活習慣は文化と呼ばれます。

日本における文化とはかつて文明という言葉と同義で用いられていましたが、現在では精神的な概念として捉えられる傾向があり実利を生み出す文明とは一線を画しています。

風習と文化の違いにおいては、地域の広さのほかに、風習は実利を創り出すものではありませんが、文化に比べ目に見える形式的な概念であるといえます。